1.屋外広告物とは何をさすの?
屋外広告物とはどのような物をさすのでしょうか。
屋外広告物法では、「常時または一定の期間継続して屋外で公衆に表示されるものであって、看板、立看板、はり紙及びはり札並びに広告塔、広告板、建物その他の工作物等に掲出され、または表示されたもの並びにこれらに類するもの(屋外広告物法第2条)」をいいます。
「定義」(4つの要件があります。)
⑴常時または一定の期間継続して表示されるものであること。
⑵屋外で表示されるものであること。
⑶公衆に表示されるものであること。
⑷看板、立看板、はり紙及びはり札並びに広告塔、広告板、建物その他の工作物に掲出され、または表示されたもの並びにこれらに類するもの。
いまいちピンとこない方のために具体的な屋外広告物の例として次のようなものがあげられます。
●ポスター・はり札
●のぼり旗
●立看板
●広告幕
●広告塔
●電柱広告
●気球広告
●移動広告
●あんどん
●建物利用広告物(屋上広告・壁面広告・突出広告)
以上のものが屋外広告物に該当します。
私たちの日常生活でも自然と目にしているものも多いのではないでしょうか。
2.屋外広告物に規制をする訳
屋外広告物の規制内容は各都道府県によって違います。
景観行政団体である市町村や歴史まちづくり法といった条令に基づく認定市町村も、都道府県と協議した上で、屋外広告物条例を定めて、規制を行うことができます。
わかりやすく京都府を例題にあげてみましょう。京都府は国内のみならず世界中から観光客が訪れる観光の街ですね。
伝統文化を感じられる代表的な建造物として金閣寺、清水寺などの建築物が挙げられますが、そんな京都にふさわしい景観を守るために条例があるのです。
その1つの条件に色彩基準があります。彩度の高いものを使用した場合、広告があまりにも目立つものになってしまいます。なので、周りの街並みとふつりあいになってしまいます。
そのため、京都では全国チェーン店であるLAWSONやマクドナルドなども落ち着いた配色を使用し他の店舗とは違った外観なのです。
また、高さにも制限があります。
一定の大きさを超えないものについては、屋外広告物の対象からは外されていますが
どの地域も最上部が4メートル以下でなければいけません。
そして屋外広告物を設置した場合には、各地域ごとに定められている条例によって
税金に類する手数料が発生して来る場合があるのです。
(地域によって異なりますので、詳しく知りたい方は地方自治体の整備局のホームページをご覧ください。)
このようにいろんな制限を考慮し、いまの美しい街並みが保たれているということです。
ちなみにわたしの住む福井県でも、同じ様に美しい自然や歴史的な街並みなど、優れた景観が数多くありますが
こうした豊かな自然、歴史、文化を生かした観光地の魅力を創出するとともに、田園や里地里山の人の心の奥にある原初の風景を保全し、
良好な景観づくりを進めるため、福井県でも“福井県屋外広告物条例”が平成28年10月1日改正されました。
3.看板を設置すると税金がかかるの?
先ほどもお伝えしたように各地域ごとに定められている条例によって
税金に類する手数料が期間ごとに手数料がかかってきたり、許可申請審査のための手数料もかかる場合もあります。
この手数料は正確に言えば税金ではありませんが、自由税金に近いものといえます。
具体的に例をあげますと、
●広告塔 単位:5平方メートルまでごとにつき 金額:3,220円
といったように、屋外広告物の種類、大きさにより金額は変わってきます。
以上のことから、屋外広告物にはいろいろな規制があるということです。
4.自己所有地の敷地内でも申請が必要なの?
店鋪などの自己の敷地内に広告物を建てる場合は申請は必要ないだろう。と思う方もいらっしゃると思います。これは間違いです。
人々の目にふれるものであり、街の景観として様々な形で影響を与えている屋外広告物は、屋外広告物法では「公衆に表示されているもの」を
屋外広告物として定義しているため、敷地の内であっても、敷地外と区別することなく申請が必要になってくるのです。
5.車両ラッピングには規制はあるの?
現在、車両ラッピングには規制・法律は特にありません。また、屋外広告物とは違い課税対象とならないので安心です。
ですが、車両ラッピングを導入する場合には住んでいる市町村各自治体に確認をしておく事がベストでしょう。
まとめ
屋外広告と比較すると車両ラッピングは効率よく、且つ手軽に宣伝することが可能と言えるでしょう。
手軽にと言っても、DIYのように自分で施行するのは時間と労力がかかります。
なぜかというと、車両にフィルムを貼る際、エアーが入らないようにするのはもちろんのこと、
フィルムを部分的に切り取ったり、ドア部分やエンジン動作に支障をきたさないようにすることが大切になってくるなど、
車両ラッピングには専門的な技術が必要となってくるからです。
車両ラッピングをご検討されている方は専門業者に依頼することをおすすめします。